奨学生・修了生の声

Voice

挑戦の先には出会いや学びがある。一歩を踏み出す勇気が、可能性を広げる。

2025年度 修了生

黄 暁晴(コウ ギョウセイ)さん

出身:中国
財団在籍:2023年4月~2024年3月(第20期生)
大学:東京工業大学大学院

研究から戦略コンサルタントへ。思考の軸を武器に、日本で働く

東京工業大学大学院を卒業し、現在は戦略コンサルタントとして、企業の買収案件の推進や製品のグローバル展開における法規制の検討など、多岐にわたる案件に携わっています。大学時代は次世代原子炉の研究をしており、現在の業務と直接的な知識の繋がりはありません。ですが研究もコンサルティングも、正解までの決まったルートがない中で事実や先行事例をもとに仮説を立て、検証しながら前進する点で共通しています。研究活動を通じて身につけた「仮説思考」が今の仕事につながっていると実感しました。コンサルとしての仕事の進め方を学ぶために独学で本を読んで勉強するなど大変なこともありますが、その分やりがいも大きく充実した社会人生活を送ることができています。

私が日本で働くことを選んだのは、今の自分が日本のビジネスフィールドでどれだけ通用するかチャレンジしたかったからです。また、日本の生活の快適性や安全性も大きな理由です。私は高校卒業後に日本に来て語学学校に通っていました。当時病院に行った際、まだ日本語に不安があった私に先生が絵を描いて丁寧に説明してくれた時の安心感は今でも忘れられません。そんな温かさに満ちた日本で、新しい刺激を受けながら成長し続けたいと考えています。

卒業後も見守ってくれる財団の存在

大学院での研究が思うように進まず苦しんでいた時期、財団の存在が何よりの励みになっていました。事務的なやり取りに留まらず、一人の人間として向き合い応援してくれる存在があることは、留学生活において精神的に大きな支えとなりました。経済的な不安が解消されたことに加え、財団の方々がいつも見守ってくれているという安心感があったからこそ、目の前の課題に集中することができたのだと感じています。

財団が開催する、日本文化を紹介するイベントにも毎回参加するようにしていました。初めて生で見た歌舞伎は「迫力」という言葉そのもので圧倒されましたし、大相撲についても基礎的なルールから説明してもらえたので楽しみながら観戦できたおかげで、日本文化への理解が深まったと思います。イベントに参加することで奨学生同士の交流も生まれ、日々の研究生活の息抜きにもなりました。

また、長谷川留学生奨学財団の魅力は卒業して終わりではない点にあります。今でも懇親会や交流会などの行事に呼んでいただき、現役の奨学生の皆さんや世代を超えた修了生との交流が続いています。卒業後も帰ってこられる場所があり、日本でキャリアを築く仲間とつながっていられることは、私にとって大きな心の拠り所です。

自分で決断し、一歩踏み出すことが成長につながる

留学生活を振り返り、最も成長を感じた瞬間は、本来4年かかる学部課程を3年で修了する「早期卒業」を決断した時でした。前例が少なく、授業、研究活動、論文執筆が重なる中で、大事な1年を失うリスクを背負うことへの不安はありましたが、最後は自分で決断し、最終的に学部と大学院を合わせて5年で修了することができました。この経験を通じて、後悔をしないように自分で考え自分で決める、オーナーシップを持つことの大切さを学びました。

後輩の皆さんに伝えたいのは、「迷っている時間があるなら、まずは一歩踏み出してみてほしい」ということです。日本での生活には、想像もしていなかった繋がりや学びが必ず待っています。もちろん、留学生活は自由度が高い分、困難に直面することもあります。困難や挫折はあって当然のものとして受け止め、ちゃんと向き合えば乗り越えられます。自分の選択に責任を持ち、後悔しないように行動することが大切だと身をもって感じています。

チャレンジすることで、想像以上の学びや出会いを得られるはずです。長谷川留学生奨学財団という心強いサポーターと共に、日本での挑戦を心から楽しんでください。